VMN セミナー情報
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開催日: 2010年11月7日(日) |
整形外科学セミナー2010
小動物における骨折治療の進展、
小型犬における橈骨・尺骨の骨折 症例解説
講師
演題
オンデマンド
小動物における骨折治療の進展 Vol.1
- 整形外科
- 整形外科
●骨折治療のAO原則
完全な整復。強固な固定。血行の維持。早期の運動。
小動物における骨折治療の進展 Vol.2
- 整形外科
- 整形外科
●生物学的アプローチ
△適度な整復。○強固な固定。◎最小限の組織侵襲。→迅速な骨折治癒
●生物学的アプローチの目的
可能な限り組織侵襲を抑え血行を維持。早期の運動を可能にする固定。ギブスやスプリントは不必要な固定。上記を満たす程度の整復(関節内骨折は例外)
●生物学的骨折治療概念の臨床応用
従来からのインプラントの改良。新しい適応法。新しい機械(インプラント)の開発。
●小動物臨床における難題
難しい骨折。飼主の経済状況。獣医師の経験と技術。利用可能な器具一式。
●難易度の高い骨折
複雑な骨折。超大型犬・超小型犬における骨折。老齢犬の骨折(治癒能力低い骨折)。周囲軟部組織と血行に乏しい骨折。関節に近い部分の骨折。アプローチの難しい骨折。
●生物学的骨折治癒 実践ガイドライン
1.骨折部はあまりいじらない
軟部組織を傷害しない程度の整復
2.軟部組織を傷害しないような強固な固定法
近位と遠位の主要骨片の架橋
3.骨片を寄せるためのワイヤーやピンを避ける
4.ギブスやスプリントの使用を避ける
※生物学的骨折治療のための機械を改良
小動物における骨折治療の進展 Vol.3
- 整形外科
- 整形外科
●小動物臨床で用いられる固定法
主要:創外固定、プレイート法、髄内ピン法
補助的:スクリュー(ラグスクリュー法など)。刺ピン(Kワイヤー)。周ワイヤー
●創外固定法(ESF)
生物学的骨折に適
機械が体外に位置:骨の中心軸から遠い、力学的に不利、片側に偏った加重状態、術後の管理が困難
※橈骨、頸骨には有利だが、大腿骨と上腕骨には使い難いという欠点がある。
小動物における骨折治療の進展 Vol.4
- 整形外科
- 整形外科
●髄内ピン
組織侵襲が低いアプローチで挿入。骨の中心軸に近い位置。力学的不適、単独では使用不可(組み合わせの工夫が必要:創外固定、プレート[PRC]など)。
小動物における骨折治療の進展 Vol.5
- 整形外科
- 整形外科
●インターロッキングネイル(ILN)
髄内ピンの欠点を改善。骨折部を大きく空けることなく、強固な固定。位置関係の整復が維持。生物学的骨折治療の実践を簡素化。改善の余地。
※欠点は上腕骨と大腿骨くらいにしか使えない。特殊な器具がないと使えない。
小動物における骨折治療の進展 Vol.6
- 整形外科
- 整形外科
●プレート法
骨の中心軸から外れているが力学的には優。アプローチのための生物学的環境を破壊
変法
1.架橋プレート法(Buttress)
2.髄内ピン(ロッド)との組み合わせ(PRC)
3.スティディングプレート法(MIPO)
※米国、欧州では8割がプレート法で治療されている。 ●ロッキングプレート:新機構の開発
特殊な機構のプレートとスクリュー
スクリューをプレートに固定:プレートを骨に押し付けない→生物学的
1本スクリューで相当強度
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