VMN セミナー情報
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開催日: 2015年7月1日(水) |
整形外科セミナー2015
講師
Associate Professor, Section of Small Animal Surgery
Cornell University
演題
関連ハンドアウト(参考資料)
オンデマンド
前十字靭帯断裂と半月損傷 vol.01
- 整形外科
- 整形外科
・前十字靭帯断裂と半月損傷
パテラに気を取られて併発している前十字靭帯断裂を見逃されていることが多い。
犬に関して言えば前十字靭帯断裂に併発して半月板損傷が起こる。
・前十字靭帯断裂症
靭帯の脆弱化
ー部分断裂、完全断裂、不安定性、骨関節症(炎)、半月板損傷、疼痛
・病因
靭帯の脆弱化の原因は不明だが、退行性変化、加齢性変化に力学的ストレスが加わるため、損傷。
脛骨関節面の角度など解剖学的要因
品種、まっすぐな膝
遺伝的要因
感染性
免疫介在性、炎症性
内分泌(ホルモン)性
ニューファンドランドは好発品種である。
前十字靭帯断裂と半月損傷 vol.02
- 整形外科
- 整形外科
・シグナルメント・臨床症状
1歳以上のすべての犬種
様々な程度の明らかな後肢跛行(慢性の跛行)
おすわり「Sit」テスト
屈曲域の減少
患肢を浮かせる。筋の萎縮が起こるの筋量の減少(大腿周囲)。
内側部分にバツトレスと言われる肥厚化した部分が触診できることがある。
膝蓋靭帯が簡単につかめない。レントゲンで確認。
捻髪音が感知されることもある。
・身体検査所見
関節の腫脹、関節内浸出液の確認
不安定性
前十字靭帯断裂と半月損傷 vol.03
- 整形外科
- 整形外科
・診断:放射線検査
初期ー関節内浸出液(重要)ファットパットサイン
後期ー骨棘(進行性)
レントゲン検査はあくまで二次的な所見を観察するためのもの
・鑑別すべき疾患
OCD、腫瘍性の疾患(骨肉腫、滑膜肉腫)、多発性免疫介在性疾患
・CT/MRI/超音波
CT/MRIは微小な変化をとらえられず、高価。
超音波も初期所見を捉えるのは難しい。
・診断:関節鏡検査
・透視検査
有効だが現実的ではない。
前十字靭帯断裂と半月損傷 vol.04
- 整形外科
- 整形外科
・半月板損傷
二次的損傷
・前十字靭帯症
・内側半月後角折れ込み
バケツの柄
・半月板損傷関節鏡動画
・症例
前十字靭帯断裂と半月損傷 vol.05
- 整形外科
- 整形外科
・質疑応答
・半月板損傷図解説明
・質疑応答
前十字靭帯断裂の各種治療方法 Vol.1
- 整形外科
- 整形外科
・治療法
保存的療法
15kg以下で症状が軽度なもの
外科的療法
関節内探索
内側半月の処置
関節の安定化
・関節内法
オーバー・ザ・トップ、筋膜法は現在では推奨されない。
・関節外法
大径ナイロンによる種子骨、脛骨の安定化
反応性組織による膝関節安定化
合併症15-30% 半月板処置のミス、ナイロンの破損、感染
様々な変法がある。
糸が強いと骨を破損する。
前十字靭帯断裂の各種治療方法 Vol.2
- 整形外科
- 整形外科
・TPLO
脛骨骨きり術
脛骨近位の回転
プレートによる固定
前方ドロワーの消失
機能的安定性
・TPLO/TTA
成功率約90%
・前十字半月靭帯症
半月板処置?
・半月板損傷
1)全切除
2)部分的切除術/除去
予防的処置(議論が分かれる)
5-20%で術後半月板損傷が見られる。
1)無処置
2)全摘出
3)後方解放術
後方の靭帯だけを切るか真ん中で切除する。最近はあまり行われない。
4)分断
切れてるものは取ってしまう。
・TPLOと関節外法を比べた論文
1年間たつと優位にTPLOのほうがいい。
前十字靭帯断裂の各種治療方法 Vol.3
- 整形外科
- 整形外科
・TPLOとTTAを透視で比べた論文
TTAはあまり安定性の改善になっていない。
・TTAのほうがTPLOに比べて術後に12倍半月板損傷を起こしやすい。
TTAのほうがTPLOに比べて回復は早いが、1年後はTPLOのほうが優位に良好である。
関節外法でも80%程度の機能を回復できる。
・まとめ
保村的療法:症状が軽度、15kg以下(6週間程度まって跛行が改善されないなら手術)
関節外ナイロン法:90%成功(機能的には80%)
超大型犬はナイロン破損の危険性
TPLO:90%成功、大型、超大型犬、活動的な犬、使役犬、関節炎不在の例
半月板処置の重要性
・質疑応答
TPLO Vol.1
- 整形外科
- 整形外科
・TPLO
AOでもTPLOを教えるようになった。マスターコースで教える。
半月板に関しては特別の処置を行わないので5%ほどの確率で半月板に影響が出る。
クオリティーの高いレントゲン写真を撮影することが必要。
10mm~24mmほどの円形のノコギリを用いる。
LCP(ロッキング・コンプレッション・プレート)を用いる。
TPLO Vol.2
- 整形外科
- 整形外科
・Synthes TPLOプレート
2.7mm、3.5mmが一般的。小型犬用の2.0mm、2.4mmもある。
基本は切って、回して、留める。
・各種プレート、スクリューの説明
ロッキングスクリュー以前はスクリューが抜けてくるような合併症があった。
・ドリルガイド
・実際のTPLO手術解説
脛骨の裏面に走る動脈を切らないように十分注意さうること。
TPLO Vol.3
- 整形外科
- 整形外科
・LCP TPLO
症例紹介
TPLO Vol.4
- 整形外科
- 整形外科
・質疑応答
TPLO Vol.5
- 整形外科
- 整形外科
・質疑応答
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