VMN セミナー情報
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開催日: 2014年1月19日(日) |
<みんなの疑問解消編>病理検査
講師
演題
病理検査
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オンデマンド
Vol.1
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●今日の質問
●腸のバイオプシーの比較
内視鏡生検と全層生検にはそれぞれ適応がある。●何のための生検?
●何のために生検をするのか?どこを見たいのか?
炎症性腸疾患を疑っているなら粘膜面をみたい。
腫瘍を疑っていれば粘膜〜粘膜下織〜漿膜がみたくなる。●全層生検が必要な場合
内視鏡が届かない、筋層を主体とする、病変の浸潤を評価する場合は全層生検が必要。●全層生検の注意点
くさび形に生検する場合、十分に粘膜面まで取れていないことがある。皮膚のパンチ生検を使うのがよさそう。組織の向きも見やすい。●炎症を疑う場合は粘膜が重要!
炎症を疑う場合は内視鏡のほうがいいと思う。●内視鏡による粘膜面の観察
病変部を見ながらサンプリングできる。多くの部位でサンプリングできる。6カ所とか8カ所とかも可能。
Vol.2
- その他
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●腸のバイオプシーの比較
絨毛の長さ、太さの評価が重要●手順1
とった組織の方向を確認。
サンプリングしたものを針などを使い濾紙にくっつける。濾紙を筋層にみたてる。●手順2
だいたい6サンプルくらいとるのが目安。
濾紙の端に乗せることで病理切片が作りやすい。●内視鏡で採取する場合は同じところも何度も掘る?
昔はそう言われていたが、今は採らない方がいい。●何度も同じ部位をとる場合
深部に病変がある可能性、腫瘍を疑う場合で、粘膜病変は不適。●胃に好発する病変
胃腺癌、リンパ腫、幽門過形成●胃腺癌
胃腺癌は診断が難しい。胃腺癌は漿膜方向へ向けて浸潤していくことが多い。そのため内視鏡では掘り下げてサンプリングするほうがよい。
Vol.3
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●小腸の疾患 腫瘍を作らないリンパ腫
●低分化なリンパ腫:イヌ・ネコ
●高齢のネコで
なんとなく食欲がない、ちょっとづつ体重が減少してきた、時々吐く●高分化型リンパ腫かもしれません
ネコの腸管に好発、腫瘤は形成しない。
イヌにもありそうだ?●T細胞型リンパ腫(WHO分類)
徐々に進行する消化管のリンパ腫
背景としてはIBD●何もない・・・
内視鏡を入れても表面上はなにもない。でもサンプリングする!●ネコのIBD? リンパ腫?
すごく微妙な感じ。
粘膜筋板をリンパ球が越えることはあまりなく異常。●病理ではこんなところを見てます
●ネコの消化管バイオプシー
多く(6割)が高分化型リンパ腫と診断している。
三臓器炎のほとんどは高分化型リンパ腫だったんじゃないの? 昔ネコのIBDのほとんどは高分化型リンパ腫?
Vol.4
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●イヌでは?
●症例:プードル6歳オス
T細胞性のクローナリティーあり
●症例:ジャックラッセルテリア9歳去勢オス
●上皮内細胞浸潤
●柴犬の慢性腸炎
クローナリティーの検査は予後判断因子のひとつになり得る。●消化管のバイオプシーのコツ
濾紙にきちんとつけるなど、ちょっと手間をかけましょう。
複数の部位を採取。
十二指腸は病変が見えなくても必ず採取。
内視鏡でも腫瘍も結構診断できます。
Vol.5
- その他
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●リンパ節 リンパ腫
●一番多い質問です
細胞診、ツルーカット、リンパ節摘出?●細胞診だけで診断はつくのか?
細胞診のほうが見やすいことが多い。
LGLなどは特に細胞診のほうが見やすかったりする。●低分化型のリンパ腫
細胞が大きい。同じ細胞が増殖。●リンパ節
●濾胞構造
●どんな時にリンパ節切除を行うのか?
初期のリンパ腫、高分化型のリンパ腫。これらは細胞診、ツルーカットでは鑑別困難●初期のリンパ腫
ツルーカットでは場合によってはうまく細胞が取れない。●1つのリンパ腫だけ腫大、抗がん剤の反応が乏しい、経過が非常に穏やか
本当にリンパ腫だろうか? ということになる。
Vol.6
- その他
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●犬の高分化型リンパ腫
ネコはほとんど見ない。多くは1−2つの特に頭頸部のリンパ節が軽度から中程度腫大する。そして徐々に進行する。●高分化型リンパ腫
小型のリンパ球●リンパ節の塗抹
高分化型リンパ腫と反応性リンパ腫
同じ細胞ばかりが見られることがポイント。●高分化型リンパ腫が細胞診で診断できない理由
正常なリンパ濾胞が残存し、細胞異型が乏しい。リンパ節の構造の破壊が重要●高分化型リンパ腫
マージナルゾーンとT細胞領域が最も多い。●腫瘍のタイプによって適応を考えよう
●リンパ腫を疑う場合
人医界では細胞診では診断しない。●WHO分類
組織学的な分類で予後や治療が違う。獣医界ではまだまだ。
Vol.7
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●クローナリティー検査って?
●正常なリンパ球
様々な抗原に反応●腫瘍化したリンパ球
同じ抗原結合部位●クローナリティー検査
利点は遺伝子の情報が得られる。
欠点は偽陽性や偽陰性が出る。
組織検査やその他の情報と合わせた評価が必要。●免疫染色
組織の上で、抗体を用いて染色。スライドの上で抗原抗体反応をおこさせる。●リンパ球に対する抗体
ある程度動物で使われているものは限られている。●免疫染色
利点は特殊な器械は必要ない。
正常なリンパ球も異常なリンパ球も両方染まって来る。●ネコの鼻腔内リンパ腫
明らかなリンパ腫はクローナリティー検査をしなくても免疫染色だけでも判断できる。●どれが腫瘍細胞か分かりづらい
そんな時はクローナリティー検査
Vol.8
- その他
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●PTHrpが陽性ですが、分泌能との関連は?
●免疫染色の陽性像とは?
タンパクが存在することは分かるが、その細胞が作っているのかは分からない。
タンパクがあれば、細胞が作っているか、分解できないか、排出できないか、外から取り込んだかのどれか●c-kitの陽性パターン
●そこに蛋白が存在する
免疫染色で言えることはこれだけ!
Vol.9
- その他
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●骨肉腫は診断のつきづらい腫瘍
●どこを取りますか?
初期は骨融解のみで、その後骨増生してくる。●骨膜反応
骨膜反応部ではなく骨髄内腔を狙う。●骨肉腫の骨増生
●細胞診での特徴
細胞診も診断の一つの方法。●ピレネー犬の骨肉腫
骨髄内腔から複数採取する。●複数の骨吸収を伴う病変
●股関節関節法の肥厚
●組織球性肉腫
●関節の病変
●骨の病変
●骨肉腫のバイオプシーのコツ
骨髄腔内に病変があるので骨増生部はお勧めしない。複数の骨が吸収されてる時は軟部組織もバイオプシー
Vol.10
- その他
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●膀胱壁が厚い? 膀胱に腫瘍?
●移行上皮癌
●移行上皮はもともと大小不同
層により細胞の大きさが違う。●膀胱は細胞診の評価が難しい
●内視鏡生検とセルパック
内視鏡生検では細胞が取れない。組織の挫滅が強い。
まず診断をつける場合は細胞がたくさんあったほうがいいのでセルパック法を勧める。●セルパック法で採取した細胞
●膀胱からの組織採取(セルパック法)
ある程度の量が必要。尿沈渣程度ではダメ
Vol.11
- その他
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●中皮腫の診断
セルパック法は中皮腫の診断に使える。●中皮は細胞診の診断が難しい
炎症や反応性でも大小不同が起こるので細胞診での診断が難しい。●胸水の塗抹
液体成分は沈渣の塗抹と直接塗抹の2つを送ると診断しやすい。●セルパック
なかなか診断難しい。●中皮腫
●中皮腫の診断
細胞診では診断が困難。病理検査でも難しいことがある。
♀では卵巣の腫瘍の可能性。
Vol.12
- その他
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●臨床獣医師からの苦情
●10人の病理医が一つの標本をみて同じグレード分類する確立
すべての病理医が一致する症例は26.7%。
全てのグレードに分類されたものが5%もあった。
●Patnaikの分類
どれを優先するかで評価がまちまち●こんなときはどうするの?
三段階評価だと悩む。。●High grade MCT
7個/10高倍率視野、3個の多核巨細胞/10hpf、3個のBizarreな核のどれか一つが当てはまればHigh grade。●4ヶ月以内に死亡する肥満細胞種
浸潤性が考えなくてもOK。一つの基準でOK、どこの検査センターでも同じ結果。●High Grade
Grade3は以前から同意率が高かった
Grade2をなんとかしたい●グレード2について何かいい方法はないかな?
新しい分類でHigh Gradeと診断するのは年にほんの数例。。。臨床面から見たらまだまだ実用的ではないかな?
Vol.13
- その他
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●なぜc-kit変異を見るか?
遺伝子治療約を使えるかもしれないというのが大前提。●c-KIT
チロキナーゼレセプター●イマチニブの効果が期待できる腫瘍
●c-KIT変異
だいたい30%程度の肥満細胞種で変異あり。●c-KITの検査はどうすればいい?
1.検査した肥満細胞種は全部検査する
外科的に完全に切除できたのならイマチニブによる治療を行わないのであれば必要ない
2.いつか遺伝子治療を用いるかもしれないのでとりあえず検査する。
3.遺伝子治療薬を使う直前に検査する。
これがいちばんお勧め。
Vol.14
- その他
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●乳腺組織の分布はどうなっていますか?
思ったより広く分布している。●乳腺腫瘍の発生
乳腺部分だけではなく、大幹部、肋骨、外陰部、内股など個体差が大きい。●乳腺組織
マージンを見ることは可能だが、離れたとろに残っている可能性もある。
リクエストがあれば見るが、ルーティンには行わない。
※病理診断に疑問を感じたら必ず病理医に連絡してコミュニケーションを行うことがよい診断につながる!
お問合せよりご質問ください。