VMN セミナー情報
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開催日: 2013年1月20日(日) |
内科学セミナー
アップデート:高燐血症の臨床的重要性と管理,ESA製剤の使用法
講師
演題
「アップデート:高燐血症の臨床的重要性と管理,ESA製剤の使用法」
関連ハンドアウト(参考資料)
- 「アップデート:高燐血症の臨床的重要性と管理,ESA製剤の使用法」(ご講演資料)※著作権の関係により、画像の掲載は当日のスライドのみとさせていただきます。ダウンロードする(446 KB)
オンデマンド
Vol.1
- 一般内科
- 一般内科
●高リン血症の臨床的重要性と管理 ESA製剤の使用法 ●なぜ今、リンなのか?
今後犬だろうと猫だろうと高齢化で腎不全は益々増えてくる。
CKD、腎不全は依然として多発傾向
高P血症は腎性二次性上皮小体機能亢進症
心臓や腎臓も軟部組織に含まれることを忘れてはいけない。
予後予測因子として重要である。
石灰化でなく予後を改善するためのリンの管理 ●ゴム顎(動画)
先天的な心臓病の末期的な腎臓病の場合に多く見られる?
Vol.2
- 一般内科
- 一般内科
●腎性二次性上皮小体機能亢進症の発生機序
FGF23が関与している。
現象面ではリンとカルシウムの代謝異常はステージ3から起こるが、データ面ではステージ2で判断できる。 ●血漿Creによるステージング ●論文
一部の犬ではステージ2で上皮小体機能亢進症になっている。
リン濃度5.5mg/dl以上であれば大概の犬が上皮小体機能亢進症である可能性が高い。
一部の猫では高窒素血漿に先行して上皮小体機能亢進症が起こっている可能性が高い。
猫で進行の早い腎臓病は、蛋白尿、貧血、高P血漿が見られる。
UPCにより予後を予測できる。同じようにP濃度によっても明らかに予後に差がある。
血中のP濃度が1上昇する毎に、死亡率リスクが約12%上昇する。
※P濃度が5.5mg/dlを越えたら治療をスタートすべきだろう。
Vol.3
- 一般内科
- 一般内科
●血清P濃度の管理
どのステージでもP濃度が6mg/dlを越えないようにコントロールする ●水和状態の改善・維持
輸液時の選択でミスをしている。Kが入っているか入っていないかだけでなくpHなどにも注意。
クロールの含有量が多い生理食塩水、リンゲルは注意。 ●リンの摂取量制限
水和をしてもP濃度をコントロールできなければリンの摂取量制限
Vol.4
- 一般内科
- 一般内科
●リン吸着剤
アルミニウム系のP吸着剤は人では禁忌である。
カルシウム系のP吸着剤はpHが酸性に傾いていないと効果を発揮しない。食後に与えるのが効果的。高Ca血症に注意。
塩酸セベラマー:吸着能は低い、食前投与が効果的。人医では消化器系の副作用の頻度が高いので使用消極的
炭酸ランタン水和物:吸着能は高い。長期投与のデータがあまり多くない。投与量は今後検討が必要。
レンジアレン:動物用の吸着剤。食事中のPも吸着。鉄は経口投与では鉄中毒は起こらない。 ●高P濃度
人ではエビデンスに基づいた対処法がほぼ決まっているが動物ではまだまだ。しかし、最低限Pが5.5mg/dlを越えたら対処する。
Vol.5
- 一般内科
- 一般内科
●小動物におけるESAの問題点
開始時期は不明、抗EPAが産生されるなどがおこる。
●論文
ヘモグロビンが低い猫のほうが余命が短い。人間はHt値ではなくHb値で貧血度を判断する。
人間のEPA製剤を使った犬は犬用のEPAにあまり反応しなかった。
猫の腎性貧血に対してダルベポエチンは有効であった。但し、反応するものとしないものがいる。(反応する猫は6〜7週間後にピークに達し、18週後にもとの状態程度となる)
反応したものの血中鉄濃度が反応しないものに比べて優位に高い。
Vol.6
- 一般内科
- 一般内科
●CKDでの貧血の原因
赤血球生成の低下、赤血球の生存期間の短縮、赤血球の喪失増大
ACEIの投与は貧血の原因になるので、ACEIの投与は辞めるべきでは? ●ESA療法への反応が思わしくない時に考慮すべきこと
最初に鉄を補充すべきである。PCVの目標値は25〜30%。緩やかに情報させるほうがいい。ESAの投与状況、用量を確認。感染・炎症、胃腸出血を治療する。
次に、Vit Bを補給、ACEI、水酸化アルミニウム剤を中止。体液pHを補正。
それでも無反応であれば骨髄検査
Vol.7
- 一般内科
- 一般内科
●ESA療法の有害反応 ●赤血球癆 ●ESA誘発性全身性高血圧
投与により平均で30mmHg上昇したという報告がある。文献上はESA製剤に反応する約半数の犬猫で発生。
PCVの上昇速度が密接に関係していると思われる。
アムロジピンでPCVが低下するまで治療する。 ●慢性腎臓病のステージ分類と関連要因 ●高血圧と慢性腎臓病の進行
高血圧の診断基準ははっきりとはきまっていないが、日獣大では収縮期圧160mmHgを越えたら治療対象としている。
安静時の血圧を測定するのが難しい。病院での測定はなかなか難しい。
Vol.8
- 一般内科
- 一般内科
※腎臓病で高血圧が見られたら必ず降圧治療を行う。
犬猫では塩分制限をしても血圧の治療にならない。食餌中のNa制限で血圧が低下するというエビデンスはない。
●アムロジピン
単独で使うとレニンアンジオテンシン系が活性化するので、必ずACEIと併用する。アムロジピンの副作用として低血圧もあるが、歯肉の過形成(8.5%)もある。5ヶ月など長期投与後に起こる。治療はアムロジピンを中止するしかない。完全消失までには数ヶ月かかる。●まとめ
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