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開催日: 2011年9月4日(日)

放射線学セミナー 呼吸器疾患について

会 場: TKP横浜駅西口 ビジネスセンター アクセス

講師

藤田 道郎先生
日本獣医生命科学大学獣医放射線学教室

演題

「呼吸器疾患について」

関連ハンドアウト(参考資料)

オンデマンド

Vol.01
  • 呼吸器科

●こんなミニチュア・ダックスフントいませんか? ●リンパ形質細胞性鼻炎
人の場合はアレルギー性鼻炎と言われていることが多い。 ●疫学
大学では犬以外で見たことがなく、99%がロングヘアーのミニチュア・ダックスフント
発症は7〜8歳以降が多く、鼻炎以外症状がなく、原因は不明だけれども免疫介在性? ●症状
症状はくしゃみ(動画)、ぎゃくくしゃみ、粘液性鼻汁、二次感染で膿性粘液性鼻汁などで、場合によっては咳や誤嚥性肺炎を起こす。 ●診断
画像診断は非特異的、その他の検査も非特異的でほとんど特徴がなく、治療しても一進一退で長期化する。
画像診断での鑑別診断は歯根膜炎。CTやMRI、内視鏡でもあまり特徴的な所見はない。

Vol.02
  • 呼吸器科

●私の診断手順
鑑別診断のための画像診断と鼻粘膜の生検により確定診断。 ●治療
ステロイドを2mg/kg,PO、SID、1〜2週間。効能を見ながら漸減し、最終的には抗炎症量0.5〜1mg/kg,PO、EODを目指すが完治はしない。
点鼻薬のステロイを用いる。フルオロメトロンなど
抗生物質の併用。 ●私の治療法
診断的治療を行い、治療に反応しないものは詳しい検査診断を行う。
加湿器などでの加湿やネブライザーなども補助的に行う。

Vol.03
  • 呼吸器科

●こんな呼吸音が続くけど鼻汁や鼻出血はみられない(動画) ●鼻咽頭狭窄
症状は笛を鳴らすような音(逆くしゃみ)で、鼻水などは必ずではない。興奮時や接触時に逆くしゃみが顕著。 ●病因
猫伝染性鼻気管炎やカリシウイルス感染症など上部呼吸器炎症状態の結果で、発症年齢は様々。 ●診断
画像診断などに特徴的な所見はない。 ●確定診断
内視鏡により直接的に確認する。(動画) ●治療
先天性にはステロイドを用いても反応しないが、二次性のものは多少症状が落ち着く。しかし、内科療法はあくまでも緩和療法。 ●外科的対応
狭窄部位を除去するなど様々な方法があるが、再手術を繰り返すこともある。
バルーンで鼻咽頭狭窄を拡張する方法が最近報告されているが、こちらも再手術が必要なことも多い。

Vol.04
  • 呼吸器科

●こんな呼吸だと軟口蓋を切除して終わりにしていませんか?(動画)
最近では軟口蓋過長症ではなく他の症状などを含め短頭種気道症候群という。 ●症状
吸気努力をしている場合は必ず体温を測定する。
吸気時間が長いほうが高体温になりやすいので注意。
短頭種は低酸素血症であっても舌色がピンクであることが多いので、注意する。 ●治療
短頭種はいくつかの異常を複合的に持っていることが多いので軟口蓋過長症の手術だけでは改善しないことがあるので注意。
外鼻孔狭窄、軟口蓋過長、喉頭蓋外板を持つものが多い。 ●診断
短頭種気道症候群の診断には内視鏡が必要になる。
ラボナールを用いて麻酔することがよい。

Vol.05
  • 呼吸器科

●症例
6歳キャバリア(動画)
1歳フレンチブルドッグ(動画)
3歳5ヶ月パグ(動画) ●内科療法、緩和
酸素療法、鎮静、高体温の対応、抗炎症剤 ●外科手術
小型犬はかなり厳しいが改善が期待できる。中には永久気管切開が必要なこともある。
若い時期に手術をしたほうが効果的である。これは喉頭虚脱などに関係する。 ●症例
2歳フレンチブル(動画)
7歳シーズー(動画) ●短頭種は消化器症状も併発することが多いのでその治療も行う。

Vol.06
  • 呼吸器科

●喉頭麻痺
原因は特発性と言われていたが、全身性の抹消性ニューロパチーが一部の原因である可能性がわかってきた。
喉頭麻痺の症例で後肢のLMNサインが出ていたら喉頭麻痺の原因が抹消性ニューロパチーの可能性があるので手術は行わないことも考える。
他にも多発性筋炎や腫瘍などによっても喉頭麻痺は起こるので、まず頚胸部のレントゲンを撮影して確認する。 ●症状 ●甲状腺機能低下症との因果関係はないと思われる。 ●後発犬種はラブラドールレトリバー ●症例
13歳ラブラドール・レトリバー ●診断
確定診断は内視鏡で見るしか無い。 ●正常と喉頭麻痺の喉頭の動き(動画)
命に関わるのは吸気性の場合が多い。 ●治療
内科療法は他と同じようなもの
外科手術は、片側披裂軟骨外側移動法、口腔からの披裂軟骨切除術 ●合併症
誤嚥性肺炎などが多い。 ●症例(動画) ●予後

Vol.07
  • 呼吸器科

●質疑応答

動画要約(全文)

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